九州地域大学教育改善FD・SDネットワーク
Kyushu Learning Improvement Network for Staff Members in Higher Education

Q-Lab

2014-01-21 17:30 Q-Lab Retreatプロジェクト活動成果報告①

2013年8月28日(水)・29日(木)・30日(金)の3日間にわたって二泊三日の合宿形式(佐賀県唐津市)で開催された「Q-Lab Retreatプロジェクト」の模様を報告します。

概要

日時 ●step1
2013年08月28日(水)14時00分〜18時<4h> ※LaboBAR: 20時〜21時30分
●step2
2013年08月29日(木)09時30分〜18時<7.5h+昼休み1.5h>
●step3
2013年08月30日(金)09時00分〜14時<3.75h+昼休み1.25h>
場所 国民宿舎 虹の松原ホテル(佐賀県唐津市)
題目 Q-Labな仲間と過ごそう!-大学教育改善を再考する-
講師 facilitator 田中岳(九州大)
対象 Q-Linksメンバーシップ(賛同校・運営校の教職員、賛同者)の内、これまでに開催されたQ-Labのプロジェクトへ参画し、各修了書に記された☆(星)を集めて計3つ以上となる、Q-Labメンバーに限る。

企画の背景・意義

Q-Linksが2012年度までに開催してきた「Q-Lab」は、計8回を数えます*。「Laboratory(ラボラトリー: 実験室、工房)」に「collaboration(コラボレーション: 協働)」の意味を込めた「Lab」では、教育改善の課題について、新たな手法やアイディアを創出・試行しようとする“対話(dialogue)”の場が、豊かに展開されてきました。もちろん、それらの場づくりを支えてきたのは、教員と職員(Q-Linksメンバーシップ)による協働です。教職協働による組織力が高まることで、教育改善の推進力が強くしなやかになる。Q-Linksの展望を具体化したひとつが、「Q-Lab」であったといえるかもしれません。

さて、当初に計画されていた8回の開催によって、Q-Labはひとつの区切りを迎えました。そこで、のべ129名(実数108名)となった参画者に対して新たな場を提供しようと企図されたのが、今夏の「Q-Lab Retreatプロジェクト」です。

これまでのQ-Labに参画してきた仲間が集う。大学の現場(日常)を離れて、自分だけの時間や仲間と過ごす貴重な時間を味わう。逃避し癒やされるといったことではなく、今後に活かすアイディアを感じ言語化する。仲間と会うことが楽しみになる課題(宿題)を発見する。課題(宿題)を達成できるように、仲間との互恵関係を温める。

Q-Linksが考える「Retreat」を例えるとすれば、“弓を引き絞る”といったところでしょうか。現場へと帰って主体的に活動するためのエネルギーと、そのエネルギーを注ぐ課題を得ることが、本プロジェクトのねらいです。研修後の参加報告を終えれば、研修が終わるとはいえません。研修の内容を現場で率先して活かすことが求められているはず(もちろん、研修へ送り出した側にも)です。研修と現場とを往還できるQ-Linksメンバーシップを増やしていく。Q-Linksは、Q-Labに新たな意味を加えようとしています。

*Q-Lab キューラボと呼ばれ、教職協働型研修と説明されるプログラム。各プログラムの単位を、ラボ(実験室、工房)で試行錯誤されるプロジェクトと見立て、2012年度までに、「CD(Curriculum Development: カリキュラム開発)プロジェクト」を5回(CD1〜5)、「OD(Organizational Development: 組織開発)プロジェクト」を3回(OD1〜3)に渡って実施。

>終了したプロジェクトの報告(CD第1回〜第5回/OD第1回〜第3回)

目標

○Q-Labの仲間と発見した、新たなアイディア(次に仲間と会うまでの課題や宿題など)について自身の言葉で説明できる。
○Q-Labの仲間から、あなたのおかげで発見があったと言ってもらえる。

役割・課程

本Q-Lab Retreatプロジェクトでは、その場の全員に、“Facilitator”となる可能性が用意されています。プロジェクトのメニューを提供する側にもなることで、自身の課題(宿題)を更に明らかなものとする試みです。Facilitatorに名乗りを上げて、Q-Linksメンバーシップ同士の相互作用を生み出していきましょう。
Facilitator(企画・進行)は、Q-Linksメンバーシップの交流が言葉(学び)を紡ぎ出していく進行に努め、本プロジェクトの成功へ貢献します。もちろん、プロジェクトへ参画する皆さんには、主体的な活動が求められています。

当日の参加教職員数

6名[教員(3)、職員(3)]
機関別:沖縄国際大(1)、九州女子大(1)、九州大(1)、崇城大(1)、筑紫女学園大(1)、
賛同者[名城大(1)]

招待状

本プロジェクトの参加対象となるQ-Linksメンバーシップへ「招待状」が送付されました。

当日の様子

Step1: 発見する

「自身の現在を認識し共有する場」
2013年08月28日(水)14時00分〜18時<4h>     ※LaboBAR: 20時〜21時30分
 
本Retreatプロジェクトのコンセプト(アイディアの素となった『Balaton Group』)と、全体デザインを説明するオリエンテーションの後には、step2とstep3で行われる4つのセッションを担当する“Facilitator”(W氏、X氏、Y氏、Z氏)がそれぞれ確定されました。

続いて、「PechaKucha20×20」や「こだわりマップ」の手法を参考にしたワーク。各自が自身の活動を振り返って表現し、その内容をメンバーで共有します。お題は、直近に参加したQ-Labを終えてからこれまで、いま抱えている課題や宿題など。
考えながら書く、書きながら考える、語りながら聴く、聴きながら語ることで、自身の活動を外化していきます(Externalization)。
 
それでも引き出せなかった想いは、仲間とのペアウォークがヒントとなるはず。
ペアウォークから帰ると、各自で自身の現在を更に整理整頓するライティングの時間です(Internalization)。
夕食後には、『LaboBAR』。気が置けない仲間との楽しい時間…と思いきや、明日の予習(企画)をはじめるFacilitatorたちも出現!団欒と緊張が波に洗われながら、初日の夜は更けていきました。(崇城大 大嶋氏ブログ/福岡教育大 小菜氏ブログ) 

Step2: 探求する

「身の回りのリアルを探求し、自分との関係を読み解いて課題の難しさを認識する場」
2013年08月29日(木)09時30分〜18時<7.5h+1.5h>
 

2日目は、レクチャー(話題提供)から。観点となったのは、リアル。各自の活動と、身のまわりの諸課題を結びつけていきます。田中岳氏による『FD・SDの実際』に続いて、カウンセラーである福盛英明氏(九州大准教授)からは『メンタルヘルスという現実』。教育改善を現場で進めようとすれば、避けては通れないリアル(実感)を抱くことが求められる、そんなテーマを準備しました。講師からも、質疑でも、Q-Linksらしい本音が飛び交ったのは言うまでもありません。
 
昼食を終えると、いよいよ、“Facilitator”が交互に登場する午後のスタートです。本プロジェクトの全体テーマ『大学教育改善を再考する』と自身の課題とを関連づけながら、今この場でメンバーと語り合いたい個別テーマを削り出して、アクティビティとの効果的な連動を各自が思い思いに設計する。今回のRetreatプロジェクトの目玉プログラム。唐津の会場には、これまで実施してきたワークショップのツールが全て持ち込まれています!

さぁトップバッター(Facilitator: W)は、沖縄国際大の藤波潔氏(ブログ )。テーマは、『大学教職員に社会性は必要か?』。続く2番手(Facilitator: X)には、中原明日香氏(筑紫女学園大)(ブログ)。崇城大の大嶋康裕氏が、サポートで加わります。『教職協働のカタチ』がテーマです。
 
2つのセッション後には、ソロウォーク。今日は一人で歩きます。もちろん、ソロウォークから帰ると、ライティングの時間。ポケットにしまったメモ書きと対話する時間が静かに流れていきました。