九州地域大学教育改善FD・SDネットワーク
Kyushu Learning Improvement Network for Staff Members in Higher Education

Q-place

2013-03-27 03:02 第17回 eat vol.2-学生・成長・組織-

2013年1月25日(金)、九州大学を会場に開催されました「第17回Q-place」の模様を報告します。

日時 2013年1月25(金)受付15時30分〜/16時〜17時30分
場所 九州大学(箱崎キャンパス)
題目 eat vol.2 『学生・成長・組織』 *eat: exchange arts and thoughts
講師 Facilitator 田中岳(九州大)
Graphic Facilitator 小貫有紀子(九州大)
Guest Speaker 淺野昭人(立命館大)
主催 Q-Links
対象 Q-Linksメンバーシップ(賛同校・運営校の教職員、賛同者)。とりわけ、次のような方々の参加をお待ち申し上げております。大学において地道に改革と取り組んできた方の生々しい話に耳を傾けることで、自分を振り返ってみたい方。具体的なエピソードから、某か自分流の原理(元気!)を導き出そうとお考えの方。また、自分を責め過ぎず責任転嫁し過ぎず、現状に悩むことと、それでも進もうとすることに、どのような違いがあるかを考えてみたい方。
企画の背景・意義 Q-Linksメンバーシップによる学習会「Q-place」において、今年度始まった新たなシリーズ「eat」。「eat: exchange arts and thoughts」には、大学教育の質向上を促す「技」や「考え」を披露し、交換しよう!という意味が込められています。(もちろん、食べちゃおう!のeatにもひっかけております。)

第14回Q-place eat vol.1「大学教育・質向上・梃子」(2012年06月01日)

大学教育を実際に変える原動力は、どこか遠くからやってくる外圧や、カリスマリーダーの登場ではなく、その組織で地道に教育活動を支える一人一人であるのかもしれません。eatは、そんな大学教育の向上に日々尽力されている教職員をゲストスピーカーとして招き、彼らのビジョンを学び、共有することで、互いに高め合っていきます。

今回のeatでは、教学改革や学生支援の現場で奮闘されてきた、立命館大学の淺野氏をお招きし、「学生の成長」を軸にした自身のキャリア形成や、組織の中での葛藤、今見えているもの等、参加者と一緒に語り合っていきます。
目標 ○Q-Linksが出会ってきたTempered Radicalsたち。その喜怒哀楽に関するエピソードを踏まえながら、「誠実な働き手一人ひとりのささやかな一押し」について自分の言葉で説明できるようになる。
○実際に一押しすることと、なかなか一押しできないこととの距離感について説明できるようになる。
役割・過程 本Q-placeでは、参加者同士の相互作用を大切に考える。Facilitator(進行)が、Guest Speaker(語り部)との交流から言葉(学び)を紡ぎ出す役割を果たすことで、本プログラムの成功へ貢献する。更に、Graphic Facilitator(書き手)は、その学びを可視化することに努める。Facilitatorたちは、会場を活性する進行に努めるので、参加者のみなさんにも主体的な参加をお願いする。
当日の参加教職員数 15名[教員(5)、職員(9)、学生(1)]
機関別:筑紫女学園大(1)、九州女子大(1)、九州産業大(1)、九州大(5)、中村学園大(1)、立命館大(1)、崇城大(1)…ABC順、※Q-Links事務局(4)

当日の様子

早速はじめています。
なにやらいつもと雰囲気が違いますが…。

今日は、なんと!和室です!
今日のファシグラ(ファシリテーション・グラフィック)も、Q-Links事務局の小貫さんが担当。
なんだか準備もたいへんそうです。

イイ意味で、学生ってそんなに変わっていないし、僅かな期間でたくましくなるよね。
職員が学生と関わる力は、落ちているかも?
学生と同じ目線で、立場で…だけでは、まだまだ足りないでしょう。
学生とのやりとりのなかで学んでいく。
いわゆる“窓口業務”にもいろんな要素がつまっている。

『距離感』なんだよねぇ。
 体得することなのだろうけれど、経験を積むことで、若手の職員は成長するし、その現場をモニターする上司の存在が実は大切かも。

さてさて。あっ!という間の90分でしたね。
記念撮影です、全員集合!

当日の90分が、ここに描かれています。

eat vol.2 『学生・成長・組織』 Facilitation Graphic by ONUKI

参加者の声

☆大学院を修了した後に同一大学内で運良くサーバー管理者の仕事を得た頃、私はポスドクや若手研究者十数名と相部屋で働いていたのですが、そこで最も自信がなかったのは「電話番」でした。慣れるには経験しか無く、学内、企業、海外からの電話の応対も時間とともに人並み程度になっていきました。
 
時間が経って職も変わり、教員として学生と接するようになって数年、忘れていた「あの頃の不安」を淺野さんの話と岳さんの問いかけを聞いていて思い出しました。そこから発想は膨らみ、学生の成長のために教員として何を伝えればよいのか、接客のプロとしてではなく教職員の立場として学生の成長を促すための応対とはどのようなものなのか、学生との応対で同僚にアドバイスするなら何を伝えればよいのか、そのような疑問が浮かんでは消えての繰り返し。終了時間が訪れ、気づくと小貫さんのファシリテーション・グラフィックによってカラフルに描き出された、皆の語りの積み上げが表れていました。
 
今回は和室で行われたQ-place、和みの雰囲気に1月の寒さも忘れるほど楽しい90分でした。ありがとうございました。【崇城大(助教)・大嶋康裕】

eat!!された淺野氏からのメッセージ

日頃、学生に「自己省察」の重要性を説いている自分が、司会者の巧みな話術によって自らのキャリアが徐々に明らかになる様は、自分にとって新鮮な驚きであり、不思議な感覚でした。でも、私は少しシャイなので(苦笑)、司会者は困られたのではないかと思います…。この場をお借りして司会者にお詫び申し上げます(岳さんゴメンね)。
 
今回のテーマは、「学生の成長」を軸とした教職協働、学生との連携、そして職員のキャリア形成でした。日頃、大学職員の専門性とは何かを問い(少なくとも意識の中では)、常に学生のことを最優先に、教職協働を実践してきた経験を多くの方にお聞きいただき、率直な意見を頂けたことは、何にも増して勉強になりました。所属する大学の設置形態や、大学の特徴・規模、教員か職員かによっても、教職協働の受け止め方は様々でしょう。また、「本当に教職協働なんて出来るの」と思っておられる方もいると思います。
 
しかし、私は大学を構成する教員、職員、学生が共に手を携えて、互いの特徴を活かして課題に取り組むことは可能だと信じています。ただ、その前提には職員が、教員や学生の声に耳を傾ける姿勢を持つこと、そして、何よりも自らの職員としての専門性を高めることが不可欠だと考えています。
このような考え方を改めて与えて下さった、Q-Linksのeatはやっぱり凄い!これからも微力ながら、協力していきたいと思います。お世話になりました。

立命館大 学生部 淺野昭人

御 礼

あらためて、御参加いただいた皆様に感謝を申し上げます。ありがとうございました。淺野さん!ありがとうございました。ゆっくり?話せて楽しかったです。確かに、ずいぶんシャイでしたねぇ…、でも大丈夫です(笑)。ひとつひとつの言葉を丁寧に選んでらっしゃるのが真摯で、とても印象に残っています。
予測困難な社会に生きているのは学生ばかりではないはずです。“学び”が問われる時代は、大人にもいえることでしょう。学生たちの成長と、教職員の成長とが絡み合う。そんなところを、淺野さんと考えてみたかった企画でした。
淺野さんの逡巡できる(広く深い視野なので悩んでしまう)エネルギーで皆さんのお腹が一杯となっていれば幸いです。
次回のeatを楽しみにされていてください。また御案内させていただきます。

Q-Links事務局 田中 岳