九州地域大学教育改善FD・SDネットワーク
Kyushu Learning Improvement Network for Staff Members in Higher Education

Q-place

2013-03-26 03:02 第16回 workshop for workshop vol.3「FD・SDプログラムの“ずれ”を活かそう!」

2012年10月16日(火)、九州大学を会場に開催されました「第16回Q-place」の模様を報告します。

日時 2012年10月16日(火)受付15時〜/15時30分〜18時
場所 九州大学(伊都キャンパス)
題目 workshop for workshop vol.3 『FD・SDプログラムの“ずれ”を活かそう!』
講師 Facilitator 田中岳(九州大)
Co-Facilotator 小菜辰郎(福岡教大)
Guest Speaker 佐藤万知(東北大)、立石慎治(東北大)、今野文子(東北大)
Graphic Facilitator 小貫有紀子(九州大) 
主催 Q-Links
対象 Q-Linksメンバーシップ(賛同校・運営校の教職員、賛同者)に限る。とりわけ、次のような方々の参加をお待ち申し上げております。これまでにQ-Linksが催した企画へ参加し、ワークショップを体験(体感)され、ぜひ自分もやってみたい!という意欲が芽生えている方。とはいえ、ワークショップを実際にやるぞと意気込んでも、どこから手をつければ良いのだろうかとお悩みの方。また、心に残るワークショップと心に残らないワークショップとに、どのような違いがあるかを考えてみたい方。
企画の背景・意義 Q-Linksは、『workshop for workshop』という企画をはじめました。第1回workshop for workshop(2012年02月17日)は「細かすぎて、Q-Links!」、第2回workshop for workshop(2012年06月14日)は「初心者の経験に訊け!」をテーマに開催したところです。
これまでに多くのワークショップを企画・開催してきたQ-Linksの"こだわり"について提供し、共有する機会をつくってみよう。多くの智恵が求められるFD・SDの開発に、Q-Linksが試行錯誤する内容や様子をありのままお伝えしよう。新たなFD・SDのプログラムを実践したいと悩まれている方々が挑もうとされている、これまでにないプログラムの創造へ貢献したい。そんな想いが発端でした。

当日の模様は、各ウェブサイトの報告ページで御確認ください。
第13回Q-place(workshop for workshop vol.1)活動成果報告 
第15回Q-place(workshop for workshop vol.2)活動成果報告

さて、その第3回を実施します。

今回は、FD・SDプログラム実施における“ずれ”へ注目してみたいと思います。
“ずれ”と一口に言っても様々です。ここでは、その一つ一つについて言及しませんが、当初の計画から実際(の何か)が“ずれ”はじめ大慌てした体験は、きっと誰にだってあることでしょう。“ずれ”は、悪者。できれば避けたい。ずれのない完璧なプログラムこそプロの仕事。このあたりの前提から考え直してみようというのが、今回の企図です。“ずれ”の効用を考えてみることで、FD・SDプログラムにおけるLIVE感覚が研ぎ澄まされる、また、行儀良さを脱したところでの本音が課題解決の糸口になるかもしれないというアイディアです。ワークショップの可能性を広げる“(良性の)ずれ”を御参加のみなさんと見つけ出そうと思います。
目標 ○Q-Linksが行っているワークショップの、難しさや落とし穴、ややこしさ、楽しさ等、そうした事柄を象徴するエピソードも踏まえながら、「ワークショップ」について自分の言葉で説明できるようになる。
○実際にワークショップを行う自分と、今の自分との距離感について説明できるようになる。
役割・過程 本Q-placeでは、参加者同士の相互作用を大切に考える。Facilitator(進行)が、Guest Speaker(語り部)との交流から言葉(学び)を紡ぎ出す役割を果たすことで、本プログラムの成功へ貢献する。更に、Graphic Facilitator(書き手)は、その学びを可視化することに努める。Facilitatorたちは、会場を活性する進行に努めるので、参加者のみなさんにも主体的な参加をお願いする。
当日の参加教職員数 12名[教員(5)、職員(7)]
機関別:福岡教育大(1)、純真学園大(1)、九州大(2)、名城大(1)、東北大(3)
…ABC順、※Q-Links事務局(4)

当日の様子

オリエンテーションの後…まるく座り直して先ずは自己紹介!
伊都キャンパスの「伊都ゲストハウス」が今日の舞台です。
新築の純木造なので、木が薫って、まるで森にいる気分!

ファシグラ(ファシリテーション・グラフィック)は、Q-Links事務局の小貫さんが今日も担当してくれます!
参加者の声に耳を澄まして、全身が耳になったかの様子!?

“ずれ”って何だ?ところで予定調和ってオモシロイ?想定している結末との“ずれ”なのか…、学びの目標との“ずれ”なのか…“ずれ”を受入れられない自分がいるわけで…無理に修正しないほうがイイこともあるよ…しっかり計画されているからこそ現場の“ずれ”を理解できるわけであって、計画し過ぎなんてことはない!準備しているから変えられるのさ!ファシリテーターができることって?度胸だけでは無理!

 

〜混沌?拡散!(笑)〜

 

そんなときは、クールダウン。参加者同士がペアになって散歩へ出かけてみよう!
アクティビティ(ペア・ウォーク)の時間です! 『行ってきまぁーっす』

お帰りなさい。歩いたら、何かいいアイディアが出ました?(笑)
 あえて“ズラ”す?
“ずれ”は変容のチャンスじゃないかな?
 ひょっとすると、大人の学び(知的好奇心)を回復する場がFD・SDなんじゃないだろうか?

wfw vol.3 『FD・SDプログラムの"ずれ"を活かそう!』
Facilitation Graphic by ONUKI

ということで?、最後には記念撮影をば。
大人のための遊び場が欲しいなぁ(笑)。

参加者の声

☆そもそも「FD・SDプログラムの“ずれ”を活かそう!」ではなく、FD・SDプログラムの“ずれ”を直そう!」かと思って、申し込みをしてしまいました。申し込み後、「“ずれ”を活かそう!」というテーマだったことに気付き、自分の発想の貧弱さに気がつきました。セッションでは、ずれの定義からずれの活かし方まで話が及びました。今の自分にはまだ“ずれ”を活かすには未熟ですが、“ずれ”を活かすことができれば、より楽しいワークショップができることにも気づいたので、これから頑張っていきたいと思います。
【私立大・職員】 

御 礼

時間が経ってしまいましたが、『FD・SDプログラムの“ずれ”を活かそう!』にご参加いただいたみなさま、お話をする場を創ってくださったQ-Placeのみなさま、ありがとうございました。
FDやSDのセミナーが各地で開催されるようになり、始めは「FDって何?」という雰囲気だったのが、いつの間にやらワークショップ形式が定番となり、参加する側もワークショップ慣れして、それなりに盛り上がることが増えてきたように思います。
 
しかし、あるFD関連セミナーで、「ここはこういう発言をしてあげなきゃいけないんだろうな」っと思いながら参加をしている自分にふと気がついたとき、「このセミナーが成功することがFDとして成功なのだろうか」と疑問に思ったのです。
予定調和的に物事が進むということは、単に先を読まれているだけなのではないか。だとしたら、そこにいったいどのような自主的な学びがあるのだろうか。
そんな風に考えるようになっていきました。これがFDやSDにおける”ずれ”を考えるきっかけとなりました。
 
まだぼんやりと考え始めたことを、同僚にぶつけ、Q-Linksの岳さんにぶつけ、きちんと語る言葉をもたないまま、Q-Placeに突入したので、ご参加された方には「結局なんだったのだろう」という感想が残ったのではないかと思っています。
そんなもやもや状態でも、あたたかく受け入れ、それぞれに思うところを共有してくださったみなさんには、本当に感謝をしています。
引き続き、何らかの形でみなさんと対話を続けていけたら幸いです。

東北大 佐藤万知

あらためて、御参加いただいた皆様に感謝を申し上げます。ありがとうございました。
バタバタとした時間を過ごしていたら、報告サイトの作成がこんなにも“ずれ”こんでしまいました(苦笑)。あわせてお詫び申し上げます。
さて本Q-Placeの発端は、東北大の佐藤万知さんが企画されたラウンドテーブル「FDプログラムにおける提供者と参加者の『ずれ』を考察する」(第18回大学教育研究フォーラム<2012年03月16日>)に合流させてもらったあたりといえるでしょう。Q-Linksで行っていたワークショップが、あまりにも予定不調和的な内容だったので(笑)、お声かけいただいたのかもしれません。
 
中野民夫さんは『ファシリテーター8ヶ条』を記されていますが、それにあやかって、これまでに蓄えたワークショップなどの経験から私なりの5ヶ条をつくってみたことがあります。それは、「shell」というアクロニムで表現されるものです。1. sensing: 感じる、2. holding: 保持する、3. expecting: 期待する、4. leaving: 離れる、5. learning: 学ぶ。
詳しい説明はQ-Linksへ来ていただくことにして(笑)、本Q-Placeは、“expecting”のところを強調した内容だったと感じています。「予想通りばかりでなく予期せぬことが起きるくらいを楽しむ」といったところです。
万知さん、皆さん、また対話しましょう。
 
次は『workshop for workshop vol.4』と思いきや、『vol.5』になりますね。楽しみにされていてください。また御案内させていただきます。

Q-Links事務局 田中 岳