九州地域大学教育改善FD・SDネットワーク
Kyushu Learning Improvement Network for Staff Members in Higher Education

Q-place

2012-08-02 03:02 第14回 eat vol.1-大学教育・質向上・梃子-

2012年6月1日(金)、上智大学を会場に開催されました「第14回Q-place」の模様を報告します。

日時 2012年6月1日(金)受付15時〜/15時30分〜17時30分
場所 上智大学(四谷キャンパス)
題目 eat vol.1 『大学教育・質向上・梃子』 *eat: exchange arts and thoughts
講師 Facilitator 田中岳(九州大)、
Graphic Facilitator 小貫有紀子(九州大)、久保山宏(九州大)
Guest Speaker 杉本一久(上智大)
主催 Q-Links
対象 Q-Linksメンバーシップ(賛同校・運営校の教職員、賛同者)。とりわけ、次のような方々の参加をお待ち申し上げております。大学において地道に改革と取り組んできた方の生々しい話に耳を傾けることで、自分を振り返ってみたい方。具体的なエピソードから、某か自分流の原理(元気!)を導き出そうとお考えの方。また、自分を責め過ぎず責任転嫁し過ぎず、現状に悩むことと、それでも進もうとすることに、どのような違いがあるかを考えてみたい方。
企画の背景・意義 Q-Linksは、新企画のシリーズもの、『 exchange arts and thoughts 』をはじめてみようと考えました。略して、『 eat 』。言わば、大学教育の質向上を促す"技や考え"を披露し交換しよう!(美味しく食べちゃおう!)といったところでしょうか。

Q-conference2010でのクロージングセッションを思い起こされてください。Q-Links事務局からの紹介。今後の活動に対するキーメッセージとしての「Tempered Radicals」。ヘレン・ケラーの言葉である、「世界は英雄たちの強い一押しによってだけではなく、誠実な働き手一人ひとりのささやかな一押しが集まって動いている」とあわせての表明を覚えていらっしゃる方も多いと思います。

Q-Linksは、Tempered Radicalsたちと会おう!実際にお会いして、そのビジョンを学び、共有し、互いに高め合いたい。そんな素朴なところを出発点とし、大学教育の質向上に日々尽力されている皆さんのチャレンジに貢献したいと思います。
目標 ○Q-Linksが出会ってきたTempered Radicalsたち。その喜怒哀楽に関するエピソードを踏まえながら、「誠実な働き手一人ひとりのささやかな一押し」について自分の言葉で説明できるようになる。
○実際に一押しすることと、なかなか一押しできないこととの距離感について説明できるようになる。
役割・過程 本Q-placeでは、参加者同士の相互作用を大切に考える。Facilitator(進行)が、Guest Speaker(語り部)との交流から言葉(学び)を紡ぎ出す役割を果たすことで、本プログラムの成功へ貢献する。更に、Graphic Facilitator(書き手)は、その学びを可視化することに努める。Facilitatorたちは、会場を活性する進行に努めるので、参加者のみなさんにも主体的な参加をお願いする。
当日の参加教職員数 18名[教員(6)、職員(12)]
機関別:中央大(1)、福島大(1)、上智大(9)、国際基督教大(1)、日本女子大(1)、沖縄国際大(2)
ABC順、※Q-Links事務局(3)

当日の様子

早速はじまっています。先ずは二人の“馴れ初め”から?(笑)。
杉本さんが手にしているものこそ、今や懐かしい『メルボルン・プラン(=メルボルン大学の戦略プラン)』ですね!

今日のファシグラ(ファシリテーション・グラフィック)はQ-Links事務局の小貫さんが担当。
グイグイ描いて、感性や思考を可視化するのです!

比較文化学部設置の話題は必聴でしたね。まさに、eat!!な瞬間でした。
一人の大学職員が、大学の目標を受け入れて越境していく姿が赤裸々に語られました。
 
参加者の皆さんも、どんどん話題へ交わっています。
教員の立場から。職員の立場から。
自分が勤める大学の話なのに…、初めて聴く!宴席でもないのに、あふれ出る本音。

「杉本さんは、どうしてできたのですか?」
「どうしてでしょうね…、私にもわからない。」
 
さてさて。あっ!という間の2時間でしたね。
記念撮影です、全員集合!

当日の2時間が、ここに描かれています。
正確を期すために周到な準備が施された原稿ではない、この場で紡がれた生々しい言葉たちです。

eat vol.1 『大学教育・質向上・梃子』
Facilitation Graphic by ONUKI

参加者の声

☆大学という空間の心理的な広さの感じ方は多様だが、その空間を狭く感じられるようになることで、新しいことを動かすことが容易になる。杉本さんと田中さんの「語り」を聴きながら感じた最大のことはこのことだった。自分と他者との心理的な空間が広ければ「越境」をするにも勇気が要るし、失敗のリスクも高くなる。だからこそ、「自分だけの空間」に閉じこもるというセクショナリズムに陥らずに、その空間をいかにして広げられるかが、大学に関わる者に求められることなのだと再認識できた。Tempered Radicalsの「越境経験の継承」を、今後も継続してもらいたい。【私立大・教員】
 
☆堅苦しいことはとりあえず脇に置いて、とにかく見て、聴いて、そして考えるより先ず「感じる」。この感じる力の大切さを痛感するのがQ-place。これがあれば人は錆びないということが、Q-Linksのスタッフを見ても、ゲストスピーカーの杉本さんを見ても明らかでした。思考と一緒に感性も磨く時間となりました。普段仕事で、自分って色々考え過ぎかもなあ…と思ったら、Q-placeへGOですね(笑)。【私立大・職員】

eat!!された杉本氏からのメッセージ

"Tempered Radicals"という言葉にのせられて、参加させていただきました。しかし、わずか2時間足らずの間に、私自身は勿論のこと、一緒に参加した同僚もQ-Linksの巧妙な仕掛けに引き込まれていきました。"eat"できたことは言葉に表せないものを含めて、ものすごくたくさんあったと思います。
 
私は何のご縁か、東京にいながら日々Q-Linksの動きに目を奪われてきました。Q-Lab、Q-caravan、Q-place、いずれも一緒に参加したい内容ばかりです。その魅力の源泉は、やはり形式にとらわれない活動と、"ホンマモン追究精神"であろうかと感じています。そしてQの魔力の源泉は、口下手な人間にも自然に口を開かせ本音を語らせる雰囲気にあるのではないでしょうか。その結果、人間と人間の絆がさまざまなボーダーをこえて自然繁殖していきます。Facilitator(進行)の話術の巧みさには驚きましたが、Graphic Facilitator(書き手)の卓越レベルには度肝を抜かれました。"聞く力"、"選択する感性"、"優先の見極め"、"明瞭簡潔な表現力"etc.…事務職員のすべてに、この訓練をしてほしいところです。
 
実を言えば、私はこれまでの長い職員人生において大小さまざまな舞台に立ちましたが、紙媒体の資料なしに話したことがありません。紙に記された活字こそが物事を正確に伝える、との認識があったためです。ところが今回のQ-placeでは準備した資料を配る前から本番に突入していました。開会のご挨拶…勿論ありません(笑)。この辺りの意外性演出はQの想定内なのかFacilitator(進行)のキャラなのかわかりませんが、話を進めているうちに自然と自分の"素"が現れてきました。妙な表現ですが、本当に久しぶりに脳と心と声が一致した感じです。紙資料に書いたものを話すときは、必ず自分の気持ちをセーブして話しますから、話は整理されているかもしれませんけれど、杉本という人間は聞き手に正確に認識されていなかった気がします。上を向いて、皆さんの戸惑いや、はてなという表情を見ながら話すと、物事の本質を見失わずに話すことができると確信しました(今更ながらですが…苦笑)。
 
しかしながら、もしかしたら教壇に立つ先生方の中にも、私のようなタイプがいるかもしれませんね。全国の教職員の意識が喚起されるよう、今後のQ-Linksの活動に期待しています。

上智大 国際連携室 杉本一久

御 礼

あらためて、御参加いただいた皆様に感謝を申し上げます。ありがとうございました。
杉本さん!ありがとうございました。ゆっくり?話せて楽しかったです。自分で考え先ず行動する方だと尊敬しておりました。このたびの対談を踏まえて、“やんちゃ(腕白)”という要素を更に加えさせていただきますね(笑)。
杉本さんの前向きなエネルギーで皆さんのお腹が一杯となっていれば幸いです。
次回のeatを楽しみにされていてください。また御案内させていただきます。

Q-Links事務局 田中 岳